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文化語(ぶんかご、)は、朝鮮民主主義人民共和国(以下、「北朝鮮」)の標準朝鮮語である。『(朝鮮語大辞典)』(1992年刊)によれば、「主権を執った労働階級の党の指導のもとに、革命の首都を中心地とし、首都の言葉を基本として成り立つ、労働階級の志向と生活感情に合うように革命的に洗練され、美しく整えられた言語」とある。また、『朝鮮語規範集』(1987年)中の「文化語発音法」の総則によれば、「朝鮮語発音法は革命の首都・平壌を中心地とし、平壌語を土台として成り立った文化語の発音に基づく」とある。これらの規定によれば、北朝鮮の標準語は西北方言に属す平壌語を土台としていることになる。だが、標準語制定の歴史的経緯などを考えれば、文化語は純粋な平壌方言に基づくものではなく、ソウル方言を中心とした中部方言を土台とし、それに平壌方言的な要素や醇化による語彙整理の成果などを若干加味させつつ形作られたものであると考えられる。 ==背景== 1945年の朝鮮解放後、38度線以北の北朝鮮では民間学術団体の朝鮮語学会(現・ハングル学会)が解放前に制定した「朝鮮語綴字法統一案」(1933年)と「査定した朝鮮語標準語集」(1936年)を引き続き使用した。朝鮮語学会の定めた標準語は「中流社会で用いるソウル語」としていたので,この当時の北朝鮮の標準語もこれに準拠していたと見られる。北朝鮮では「朝鮮語綴字法統一案」に代わる正書法として、1954年に「朝鮮語綴字法」を定めたが、この段階ではまだ旧来の「標準語」という概念を用いていた(第6章は「標準発音法および標準語と関連した綴字法」という見出しである)。その一方で、「朝鮮語綴字法」では「→」(鶏卵)、「→」(泥棒)など、13の標準語の単語について修正を加えており、北朝鮮の言語使用の実情に合わせたと見られる若干の修正も試みられている。 1960年代に入り、いわゆる「主体思想」が台頭するとともに、言語政策においても北朝鮮の独自性を唱えるようになる。そのような中、1966年5月14日に金日成により「朝鮮語の民族的特性を正しく活かしていくことについて()」が発表される。これはロシア語、英語、日本語などから導入された不要な外来語や不要な漢字語を固有語に言い換える国語醇化を推進することを主眼としたものであるが、標準語については以下のような言及がある。 :「標準語」という言葉は別の言葉に言い換えねばなりません。「標準語」というと、あたかもソウル語を標準とするかのように誤って理解されるおそれがあるので、そのまま使う必要がありません。社会主義を建設している我々が、革命の首都たる平壌語を基準とし発展させた朝鮮語を、「標準語」と言うより別の名で呼ぶのが正しいです。 「文化語」という言葉もあまりよいものではありませんが、それでもそのように言い換えるのがよいです。 このようにして、ソウル語を基礎とした「標準語」と差別化を図る形で、北朝鮮の「文化語」という概念が形作られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「文化語 (朝鮮語)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 North Korean standard language 」があります。 スポンサード リンク
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